生徒から「分からない言葉が気になって、文章の内容がなかなか頭に入ってこない」という声をよく聞きます。
どうしてそうなるのかと考えてみると、言葉の意味がいくつか分からないだけで「文章の内容が全然分からない」というような苦手意識というか、思考停止状態になるからではないかと思います。
例えば、普段会話をしたり話を聞いたりするときに、多少分からないところがあっても、内容は理解できますよね。
それは、ある程度推測しながら聞いているからです。
ところが、勉強になるとそうした意識が変わってしまうのか、全ての内容を理解できないといけないと思い込んでいる生徒も結構います。
だから、分からないところが少しでもあると気になって仕方ないのではないか。
そう考えると、分からない言葉をいちいち調べながら国語の文章を読んでいたら、文章の内容がなかなか頭に入ってこないというのは当然なのかもしれない。
また、完璧に理解できないと気が済まないという意識は、次第に勉強をしようとする意欲を削いでいくのかもしれない。
それでは具体的にどのように文章を読んだら良いのだろうか?
文章を読んでいる時に、分からない言葉が少ない場合は、前後の文脈からその言葉の意味を推測して読むようにするとよい。
一方、分からない言葉が多い場合は、段落ごと、あるいは、一文ごとに切り分けて、意味を調べて、ある程度理解してから読むようにするとよい。
文章はすべて理解しなければならないと思い込んでいる、あるいは、分からないところを完璧にしないと気持ち悪いと感じる人がいるかもしれない。
もちろん、分からないことを理解しようとする姿勢はいいのですが、そのような気持ちが強すぎると、逆にそれが足かせとなり、なかなか文章が読み終わらないということになりかねない。
そうであれば、意味が分かるところだけをつなげて大まかな内容を理解することを優先したほうがよい。その後、分からない言葉を調べて、じっくり理解しながら読めば、勉強もスムーズに進むと思います。
ここら辺の加減は難しいので自分で試してみて、いろいろと調整してください。
文章を読むのと同様に、勉強を長時間やっているのに進むスピードが遅く、学習量が少ないと感じる人は、分からないところで立ち止まり過ぎているかもしれないですよ。
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