中学生に向けた国語の勉強の仕方ということで、主に文章読解の勉強の仕方について書きました。参考になればうれしいです。
文章の内容を正確に読み取る
文章は最初から最後まで通して読むことが大事です。よく問題を解くときに、文章を読んでいる途中で問題を解いてしまう生徒がいます。もちろん、そういう解き方もありますが、滝沢進学塾では文章を読み内容を理解した後に問題を解くように指導しています。
なぜなら、その方が正解率が上がるからです。特に、文章を適当に読んでいては正解できない難易度の高い問題に有効です。
文章を最後まで読もうとしても途中で知らない言葉や難しい言葉が出てくるとそこで読むのをやめてしまう人もいると思います。大事なのは文章全体の内容を理解することなので、いくつかの語句の意味がわからなくても気にせず最後まで読みましょう。わからない言葉は読んだ後にページの隅に書き留めておきます。
問題を解いた後に分からなかった語句を調べましょう。語句の意味はもちろんですが、例文にも目を通しておくと、イメージが明確になり覚えやすくなります。
文章は最初から最後まで通して読む
分からなかった語句は問題を解き終わってから調べる
説明文や論説文の読み方
説明文ではどんな結論が書かれているかを見つけます。
説明文の流れは、話題の提示→問題提起→具体例→考察→結論→新たな話題の提示→・・・となっていることが多いです。
論説文ではどんな意見が書かれているかを見つけます。
論説文の流れは、話題の提示①→意見①→具体例→意見①の反復→話題の提示②→意見②→ ・・・となっていることが多いです。
説明文と論説文の違いは、前者は意見がない文章で、後者は意見がある文章であるということです。
意見があるなしの違いはありますが、説明文と論説文には共通した読み方があります。
接続語を見つけて、それを手がかりに文章の筋道をたどりましょう。
順接(だから)…根拠を示す
逆接(しかし)…主張や対比関係を示す
言い換え(つまり)…前の文の内容を言い換える
また、「このように」「そういう」などのまとめを表す語も大事です。
さらに、「大事なことは何度も話したくなる」ように、論説文では書き方を変えて何度も同じことを述べていることが多いので、注意して読んでみましょう。
接続語やまとめの言葉を手がかりに文章の筋道をたどる
何度も繰り返し述べている内容は筆者の主張である
小説・物語や随筆の読み方
共通していることは、人物の気持ちをたどるということです。
ただし、気持ちを表す語句は直接的に書かれていませんから、人物の様子や態度、行動などを頼りに人物の気持ちを推量していきます。
気持ちはどういうところで見えるのかというと、変化を捉えるということです。情景の変化(空に黒い雲が現れたなど)、行動の変化(急に走り出したなど)、様子の変化(口数が減ってきたなど)などに丸をつけておきます。
もう少し簡単に、プラスの(明るい)気持ちか、マイナスの(暗い)気持ちかを考えるだけでもいいです。
そして、最後に、クライマックス、つまり、気持ちの変化が大きい場面をつかんでおくことが大切です。そこには大きな丸で囲んでおきましょう。
小説や随筆は、気持ちの変化をたどりながら、味わうことができれば、問題にもスムーズに答えることができます。
場面や人物の様子をイメージしながら読む
気持ちを表す語句に線を引くなど、作業をしながら読む
詩・短歌・俳句や古典の読み方
共通していることは、声に出すことで作品を味わうということです。
詩歌や古典は、意外とリズムよくスムーズに読めることがわかります。それはもともと詩歌や古典は文字にする前に、人に語り伝えることを前提に作っていた。だから、話し手がうまく語れるように工夫されていたのかもしれない。
だから、詩歌や古典は声に出して読んでみることをお勧めします。
最近の高校入試では、詩歌や古典には、鑑賞文がついていることが多く、鑑賞文を理解することが詩歌や古典そのものを理解することより重視されています。
場面や人物の様子をイメージしながら読む
気持ちを表す語句に線を引くなど、作業をしながら読む
設問の意図を正確に読み取る
設問といっても一つの文章なので、最初から最後までしっかり読むことが大切です。その中で何を問われているのか、そして、どんな答え方を求められているのかを読み取りましょう。
特に、国語の苦手な生徒は設問を適当に読んでいたり、設問を最後まで読んでいないことが多いので、意識して読む習慣を身につけてください。
設問の形式としては、選択肢問題、穴埋め問題、記述問題などがありますが、問われている内容は大きく分けて2つになります。(漢字や語句、文法などの知識問題は除きます)
1つ目は、傍線部の内容をわかりやすく説明しなさいという内容です。
これは、傍線部の中にたとえや比喩、難しい熟語が入っていて、その内容を文章中の言葉を使って説明するというものです。
基本的な問題では、傍線部の内容をくわしく説明しているところを文章中から探すというのがほとんどです。
2つ目は、傍線部の理由を説明しなさいという内容です。
まずは、理由を示す「だから」「〜から」「〜ので」を探します。文章中に書いていない場合は、自分で補って読む必要があります。
そして、「○○と理由は、……だから」と答えを一言で言えたら、7割くらい正解です。
それから、根拠になることを付け加えれば正解の出来上がりです。
理由と根拠を見分けることが大事です。ふつうは、「(根拠)なので、(理由)だから。」という形になります。
共通することとして、傍線部の近くから遠くへ探していくのが鉄則ですが、なんとなくではなく、大まかでいいので答えを推測してから探すようにしましょう。
設問の形式はさまざまですが、問われている内容は2つに集約できる。
傍線部の内容を分かりやすく言い換える
傍線部の理由を分かりやすく説明する
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