岩手県教育委員会から2023年3月7日に実施した岩手県公立高校入試のデータが公開されました。
*岩手県公立高校入試の公開データはこちらからご覧になれます。
*掲載した表やグラフなどは、公開データをもとにして滝沢進学塾が作成しました。
2023年3月入試 5教科総合の平均点
2022年の入試の平均点が低かったので、2023年の平均点が高くなるのは予想していましたが、ここまで上昇するとは思っていませんでした。
平均点は10点〜20点の範囲で変動することを考慮して、2024年入試は270点〜290点になると考えて勉強を進めてください。
2023年3月入試 5教科の得点分布
中央値は推定値ですが、平均点以上の生徒が若干多いということが分かります。
平均点付近の250点から399点までは競争が激しくなっていることが分かります。実際に学力中位の高校は多いのですが、自宅から近い高校を選ぶ生徒が多いので、実際はより狭い範囲での競争になります。
また、上位のほうは400点が大きな境界となっているのが分かります。昨年より平均点が高くなっているにもかかわらず、400点を超えるのは難しいと言えそうです。
2023年3月入試 教科別の平均点
平均点が大きく上昇したのは8.2点アップの国語と5.9点アップした理科です。5か年で見ると、国語と理科は大きく変動しています。
平均点が下がったのは数学だけでしたが、5か年で見ると上昇傾向にあります。
5か年で得点の変動が少ないのは、社会と英語です。
教科の得点の変動の傾向と自分の得意教科あるいは不得意教科を勘案して、どうやったら目標点を取ることがてきるかを考えて勉強に取り組んでください。
2023年3月入試 教科別の得点分布
中央値(推定値)はもしかしたら70点を超えているかもしれません。
出題傾向に大きな変更があまりなかったので、過去問演習などでうまく対応できたのではないかと思います。
来年、出題傾向が変わったり、記述問題が増えたりすれば、平均点が下がる可能性はあります。
国語は、読解問題を通して多様な文章に触れ、様々な問題形式に対応できる学力を身につけましょう。
平均点は約54点ですが、60点〜69点が一番多いということは、基本問題を確実に得点できる生徒が多かったと言えます。
上位は応用問題まで、中位や下位は基本問題まで、きちんと理解して問題演習を積み重ねることが必要です。
数学は、苦手な単元をつくらず、基本問題を確実に正解できるようにして、応用問題に取り組むようにしましょう。
数学と対照的に、平均点の51点より低い30点〜50点の割合が最も多いです。また、60点以上の割合も比較的多いことから学力の格差が広がっていると考えられます。
教科書が改訂されたことで、英語が難しくなったことや小学英語での学力差がそのまま高校入試に反映していると考えられます。
英語は、単語、文法、読解、リスニングなど総合力が必要なので、基礎から一つずつ積み上げていくことが大切です。
理科は、平均点を中心にバランスよい分布になっています。
理科は、大きく4つの分野(物理・化学・生物・地学)に分かれています。これらは均等に配点されているので、得意な分野や不得意な分野がうまく打ち消されていると推測されます。
苦手になりやすいのは物理分野や化学分野の内容、計算や作図の問題などです。
理科は早めに苦手な分野や単元を対策していくことで、得点をアップさせていきましょう。
社会は、国語と同じように、70点以上の生徒の割合が大きくなっています。
出題傾向に大きな変更があまりなかったので、過去問演習などでうまく対応できたのではないかと思います。
歴史、地理、公民の順に配点が少なくなっていますが、どの分野もきちんと勉強する必要があります。
とくに、公民は短期間で授業が進むので、内容理解と問題演習が十分に行ないましょう。
滝沢進学塾の平均点予想の結果
滝沢進学塾では、公立高校入試実施後に問題分析をして平均点を予想しています。
昨年度から岩手県教育委員会から入試の結果分析が公開されるようになったので、予想の精度が上がりました。
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