盛岡一高では、2026年度の入学生から進学型単位制を導入し、県内初の医系コースを設置することが決まりました。
進学型単位制・医系コースとは
「盛岡一高進学型単位制導入について(PDF)」はこちらから閲覧できます。
進学型単位制とは、大学進学を重視し、生徒が自分の進路希望に合わせて科目を選択できる単位制高校の一種です。従来の学年制の中で、高2や高3に選択科目を増やし、少人数指導や進路指導、特別講座を行うなど、生徒の多様な進路希望に対応できます。
医系コースは高3から設置され、医学部進学に必要な科目の選択、特別講座や受験対策などを実施して、医学部進学に向けて受験指導を強化することに加え、医師及び医療従事者としての意識を養成していきます。
ただし、理数科とは異なり医系コースという新しいクラスがつくられるわけではありません。
医学関連の授業は高3から行われ、必修選択科目を履修する形になります。
高1 … 共通科目
高2 … 共通科目と選択科目(理系・理数科)
高3 … 理系共通科目と医学部進学に合わせた必修選択科目
医系コースの必修選択科目の例として
・医学特論
・Scientific English(理系・医学の英語）
その他、病院見学や医療関係者の講演、面接・小論文指導などが行われる予定です。
盛岡三高の進学型単位制との違い
盛岡三高は2025年度の入学生から進学型単位制を導入しました。
基本的には両校とも進学型単位制なので、大きな違いはありません。
単位制導入に伴って、教員が増員されるので、少人数指導や進路別指導が可能になります。
異なる点は選択科目の内容と履修学年です。
盛岡一高は、高3で選択科目が設定される予定で、医系・理工系・法学系・芸術系など、高度で専門性が高い科目が受講できます。
盛岡三高は、高2から選択科目が設定されていて、幅広い進路に対応できるように多くの選択科目が用意されています。
岩手県以外で医系コースを導入している高校
新潟高校は新潟県のトップ高校で、理数科では希望により高2から「サイエンスコース」（難関大学理系学部進学）、「メディカルコース」（医歯薬学部進学）に分かれます。また、理数探究において、「サイエンスコース」は企業訪問や講演会、「メディカルコース」は病院訪問や医学講演会を行います。
福島県立会津高校
会津高校は福島県の進学指導拠点校で、進学型単位制を導入し「医学コース」を設置しています。体験実習や講演会の実施や医学部進学に特化した学習指導や進路指導を行っています。
茨城県立土浦第一高校
土浦一高は茨城県のトップ高校の一つで中高一貫校です。では「医学コース」を設置していて、高2からコースを選択します。医学研究会を組織して医学部進学のための指導を行っています。
＞＞＞盛岡一高は2026年度からスタートしますが、すでに他県のトップ高校は医学コースを設置しており、医学部進学のための指導を強化する高校が増えてきています。
医系コース設置のメリットと課題
盛岡一高では、これまでも医学部や難関大学の進学のために受験対策は行われてきましたが、医学系に特化した科目の選択や教員の増員によって専門性が高くきめ細かい指導ができる環境が整うのは大きなメリットです。医系コースの設置により医学部への進学者が増えることが期待されます。
一方で、生徒たちが高いレベルの指導に見合う学力が高1、高2で身につけられるかどうかが課題となるでしょう。高3で医系コースや難関大学コースを選択したからといって、医学部や難関大学に入れるわけではありません。高校1・2年生の段階で医学部に進学するに相応しい基礎学力を身につけることや医学への関心や意欲、学力向上は必須になります。
滝沢進学塾では、盛岡一高や盛岡三高への進学を希望する中学3年生や国立大学への進学を希望する高校3年生のための受験対策を行っています。興味のある方は個別相談や体験指導をお申し込みください。下記の公式LINEまたはメールフォームからお申し込みください。
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