2023年度岩手県公立高校入試 高校別平均点(推定)
*白ゆりテストの追跡調査を参考にしています
全県平均289点
盛岡一高440〜450点
盛岡三高410〜420点
上位高校である盛岡一高や盛岡三高の平均点は9割近くになっています。
入試問題のレベルが下がってきたり志願者倍率が下がってきている状況では、志望校合格を目指して一所懸命勉強する生徒が減ってくるのは当然の帰結です。
実際に盛岡一高や盛岡三高に合格する生徒は内申点が高い生徒が多いため、懸命に受験勉強をしなくても合格できる状況にある。
滝沢進学塾のような高校の勉強や大学受験を見据えた指導をする塾に通っていなければ、そういう考えは出てこないとと思います。
中学校の定期テストで内申点を確保して、高校入試は合格ラインを越えればいいと考えて、必要最低限の受験勉強で済ましてしまう。
高校入試というのは、ある程度出題されるところは決まっているので、出題されない単元を勉強しなくても合格できてしまう。
そのため、勉強する習慣だけでなく、幅広い知識を習得し深い理解を促したり、自分の勉強の仕方を改善する機会を逃してしまう。
受験勉強によって学力を引き上げる努力をしていなければ、盛岡一高や盛岡三高などの上位高に進学した後に高校でつまづく可能性が高くなります。そして、「行きたい大学」から「(仕方なく)行ける大学」へ変更せざるを得なくなる。
一方で、メリットもあります。
入試問題が簡単になっているため、高校の勉強の予習や応用的な問題に取り組めるので、自分のペースで好きな勉強ができる。
また、これまであったような受験勉強を頑張りすぎて、高校進学後に勉強しなくなる「燃え尽き症候群」にならなくて済むことです。
しかし、これらのメリットは学力がかなり高い生徒に限られます。
だから、それ以外の生徒に対しては、どうやってきちんと受験勉強をやらせるかが大事になります。
現状の入試における高校進学後の課題としては、
①学力や学習能力が低下するため、高校の授業進度についていけずに成績が低迷すること。
②高校受験より数倍も難しくなる大学受験の勉強に耐えられないこと。
そこで、高校受験の勉強の要点をいくつか提案します。
①中学校の学習範囲はすべて勉強すること
合格ラインを超える得点を取ることは大事になりますが、高校進学後のことを考えて、すべての教科、すべての単元を基礎から応用までしっかり勉強してほしい。
②5教科の成績をバランスよく取ること
高校に進学すれば、文系と理系に分かれるのですが、高校の勉強は中学校の勉強の基盤があってこそ積み上げることができるので、中学生のうちは5教科をバランスよく勉強してほしい。つまり、苦手教科を作らないようにすることです。
③勉強習慣や勉強法を確立しておくこと
高校は授業の内容も高度になり、演習量も格段に増えます。部活をやりながら勉強をこなすためには、毎日同じ時間勉強できる習慣や自分で工夫して勉強する姿勢が身についている必要があります。
これらを参考にして、上位高校合格で満足することなく、高校進学後の勉強のことや大学受験を見据えた取り組みをしてほしいと思います。
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