岩手県公立高校入試中学生|高校受験

【2024岩手県公立高校入試】合格者平均点・受験者得点分布

岩手県教育委員会から2024年3月7日に実施した岩手県公立高校入試のデータが公開されました。

今後の公立高校入試に向けた勉強の参考になれば幸いです。

*岩手県公立高校入試の公開データの資料はこちらからご覧になれます。

*掲載している表やグラフなどは、公開データをもとにして滝沢進学塾が作成しました。

2024公立高校入試【合格者平均点】

2024年の平均点は予想通りでした。ここ数年の平均点は変動はありますが、全体的な傾向としては280点を中心に10点以内に収まっています。

2022年に大きく下がったのは、出題形式の変更や教科書改訂が影響したと考えられます。

2025年度入試の平均点に大きな変動はないと思いますが、とくに盛岡一高や盛岡三高の学力点(入試の得点)の比率が高くなるため、上位層の学力点が上がると予想しています。

2024公立高校入試【教科別平均点】

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注目すべきは、英語の平均点が徐々に下がっていきている点です。教科書改訂があり、英語の内容が一気に難しくなったことが原因と考えられます。英語の主題形式はほとんど変化していませんが、4技能ともより高いレベルの学力が必要となっています。

国語は抜き出しの問題数が減り、記述の問題数が増えたため、平均点が下がりました。問題形式の変更や記述問題の増減が平均点に大きく影響します。

数学、理科、社会は大きな変動はありませんでした。基本を確実に身につけておくことが高得点のカギとなります。

2024公立高校入試【受験者得点分布】

*平均点は岩手県教育委員会から発表された数値です。

*中央値は岩手県教育委員会の得点分布の資料から統計的処理によって求めた数値です。

平均値より中央値の値が大きいので、実際は平均値より高い点数を取っている生徒が多いことが分かります。上位層(350点以上)の生徒は昨年より平均点が下がっていてもしっかり得点できていると推測できます。

ですから、上位層の生徒は平均点の変動をあまり気にせず、確実に得点できるように勉強をしておくとよいでしょう。

ただし、450点以上の割合は昨年より小さくなっています。盛岡一高の上位層を目指すのであれば、450点以上というのが目安になってくると思います。

2024年公立高校入試【教科別得点分布】

*平均点は岩手県教育委員会から発表された数値です。

*中央値は岩手県教育委員会の得点分布の資料から統計的処理によって求めた数値です。

国語の平均値より中央値が高くなっているので、上位層の生徒はしっかり得点が取れている。とくに60〜80点の生徒が多くなっているのが読み取れます。

記述問題が増えたため難しくなったように見えますが、取り上げている文章や問題自体はそこまで難しくはないので、上位生はしっかり得点できていると言えます。

来年度の高校入試では出題形式の変更や記述問題の文字数の増加も考えられますが、中下位層の得点を考慮すると、限定的となりそうです。

上位生は読解問題を通して多様な文章に触れ、様々な問題形式に対応できる学力を身につけ、国語を得点源にしましょう。

数学は国語よりさらに平均値より中央値が高くなっているので、上位層の生徒にとって数学は問題が簡単であると言えます。とくに70〜79点の生徒が最も多くなっているのが読み取れます。

上位層の生徒は基本問題でほぼ満点にして、応用問題でどれだけ得点を積み上げられるかが勝負になると思います。

応用問題としては、合同・相似の証明、関数の利用、図形の応用問題などの解き方を理解し、さまざまな問題を解いて、応用力を磨いておきましょう。

国語や数学とは対照的に下位層の生徒の割合が大きくなっています。英語が苦手で入試レベルの問題には対応できない生徒が多いと推測されます。

一方で上位生が多いのかというと、それほど多い人数ではない。英文読解で多くの生徒が苦戦していることが正答率の結果から分かっています。

中学生の傾向として、英文読解では「なんとなくこんな内容かな?」みたいな感じで大雑把な読み方しかしていない生徒が多いです。

英語の教科書が難しくなり一気にレベルが上がったので、まだまだそれについていけない生徒が多くいるのだと思います。

英語は、単語、文法、読解、リスニングなど総合力が必要なので、日々の勉強で基礎から一つずつ積み上げていくことが大切です。

理科は、平均点を中心にバランスよい分布になっています。30点から69点までがほぼ同じ割合になっています。

理科は、大きく4つの分野(物理・化学・生物・地学)に分かれて、それぞれ同じ配点なので、生徒によって得意な分野あるいは不得意な分野がどのくらいあるかによって、得点の差が明確に出るからと考えています。

苦手なのは物理分野や化学分野からの出題及び計算や作図の問題などです。

理科は早めに苦手な分野や単元を対策をして得点を積み上げていきましょう。

社会は、国語と同様に60点〜89点の生徒の割合が大きくなっています。平均点以上の生徒がかなり多くいることが分かります。出題傾向に大きな変更はなかったので、過去問演習などで対応できたのではないかと思います。

配点の高い順にならべると、歴史、地理、公民となりますが、1〜2問程度の差なので、どの分野もきちんと勉強しておく必要があります。とくに、公民は授業スピードが速いので、地理と歴史を早めに仕上げておいて、最後に公民の問題演習を行いましょう。

上位層の生徒は80点台を目安として勉強していきましょう。

滝沢進学塾による平均点予想の結果

滝沢進学塾では、毎年、公立高校入試実施後に問題分析をして平均点を予想しています。

岩手県教育委員会から入試の結果分析が公開されるようになったので、予想の精度が上がりました。


滝沢進学塾では、7月から始まる「高校入試対策」の受講生を募集しています。6月4日(火)以降に個別面談と体験指導を実施しますので、興味のある方はお問い合わせください。

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この記事を書いた人
滝沢進学塾

歳弘 明(としひろ あきら)
滝沢進学塾塾長(指導歴20年)
岩手県出身/盛岡一高卒/北海道大学農学部卒
勉強や受験で困ったときの強い味方。指導対象は小学生、中学生、高校生。塾長が学年や教科を横断的、総合的に指導するのが特徴。

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