2021年度岩手県公立高校入試の平均点はどうなった?
岩手県教育委員会より2021年3月31日に岩手県公立高校入試の平均点を発表されました。
入試受験者数は6569人(昨年より506人減)。
合格者平均点は5教科で289.4点(昨年より1.7点低い)。
教科による平均点の変動はあったが、全体として難易度に大きな変化はなかった。
下の表は2021年度の平均点及び過去3年の平均点推移をまとめたものです。
2021年度岩手県公立高校入試の教科ごとの難易度は?
それでは、各教科ごとに難易度の変化とその分析結果について説明していきます。
【国語】2021年度の難易度分析
2021年度の国語の合格者平均点は64.6点(昨年より5.5点低い)となった。
平均点が下がった要因と思われる設問を挙げてみると、
- 大問1(小説)…(4)空欄に当てはまる語句を本文中から抜き出す問題
(a)と(b)のうち、(b)の方が少し探しづらかったかも? - 大問2(詩と解説文)…大問として予想外の出題内容だったので、少し戸惑ったかもしれない。
(4)傍線部を説明する問題。解答のヒントは本文中に書いてあるのだが…。
(6)表の空欄に当てはまる言葉を書く問題。詩の内容をうまく説明できなかった? - 大問4(資料の読み取りと作文)
(2)資料から読み取れることを説明する問題。昨年とは出題内容が変わったのでうまく書けなかったか?
【数学】2021年度の難易度分析
2021年度の数学の合格者平均点は49.5点(昨年より3.5点低い)となった。
平均点が下がった要因と思われる設問を挙げてみると、
- 大問5の(1)作図の問題。
昨年までの作図と比べると、一気に難しくなった。 - 大問8の(2)平均値を求める問題。
単純に平均点を求めるのではなく、新たなデータを加えて計算しなければならない。 - 大問9 確率を求めて比較検討する問題。
典型的な問題であるが、昨年の問題と比べて難易度が上がった。
【社会】2021年度の難易度分析
2021年度の社会の合格者平均点は59.7点(昨年より3.4点低い)となった。
平均点が下がった要因と思われる設問を挙げてみると、
- 大問2(歴史)
(4)当てはまる資料を選び、法律の名称を答える問題。2つとも正解しなければならない完全解の問題。 - 大問3(日本地理)
北海道の一部の地形の断面図を選ぶ問題。山脈の位置や高さなどを確実に覚えている生徒はあまりいなかったのでは?
【英語】2021年度の難易度分析
2021年度の社会の合格者平均点は57.0点(昨年より3.9点高い)となった。
平均点が上がった要因と思われる設問を挙げてみると、
- 大問7(物語文)
(2)本文の内容と合っているものを選ぶ問題。英文の内容が読み取れていれば正解しやすい。
(3)本文中の空欄に入る適当な英語1語を抜き出す。昨年の3語以上の英語で答える問題より難易度は下がったか?
【理科】2021年度の難易度分析
2021年度の社会の合格者平均点は58.6点(昨年より6.9点高い)となった。
平均点が上がった要因と思われる設問を挙げてみると、
- 大問2(生物)
人の消化と吸収の問題で、適する語句を書く(2問の完全解)。 - 大問4(物理)
(1)等速直線運動をしている物体の速さを計算して求める問題。比較的簡単な計算だった。
(2)小球の運動エネルギーと位置エネルギーが最大になる地点をそれぞれ答える問題。
(3)小球のはなす位置を下げた時の運動の様子を選ぶ問題。
*入試直前に習った単元のため正答率が上がった可能性が高い。
2021年度岩手県公立高校入試のまとめ
一部の教科で出題傾向が変わったり、難易度の変化が見られた。しかし、難しい問題が増えたわけではなく、標準的な問題が多いので、各教科において基本的な事項をひとつずつ確実に理解して問題演習に取り組んでほしい。
盛岡一高を目指す生徒に対して一言。
内申点が高いからと安心はできないので、400点以上は確実に得点できる実力を身につけること。
また、日頃からミスを減らすことや問題を手早く解くための演習を十分にしておくこと。
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